Estudiantina Komaba(以下EK)は12月13日土曜日、クリスマス音楽を中心にしたレクチャーコンサートを立教大学池袋キャンパスで行いました。楽団の主宰教員・石橋純が立教大学で担当している授業「ラテンアメリカ論」の補講として、16時40分から90分間、解説付きで全11曲を演奏しました。季節に合わせて題目を「南米ベネズエラのクリスマス音楽」とし、この時期にだけ演奏される音楽を交えたコンサートを行いました。
コンサート当日、キャンパス内で写真撮影を行いました。クリスマスを控えた立教大学池袋キャンパスは、英国国教会系の大学ということもあってきらびやかに飾られ、学園全体がお祭りムードでした。レンガ造りの建物が並び、座っているだけで絵になります。今回の編成は若手女子が多数を占め、キャンパスに引けをとらない華々しさを放ちます。
5限の時間となり、レクチャーコンサートは毎回の講義と同様に、石橋の解説から始まりました。クリスマスの時期に人々が「パランダ隊」を結成し、他の家に突然押しかけて音楽を演奏し、カンパまたは晩餐を要求するというベネズエラの「Parranda Navideña(クリスマスのパランダ)」の風習が紹介されます。すると、そこに「トントン」と扉をたたく音が。「¿Quien es?(誰だい?)」と石橋。「¡Gente de paz!(怪しい者じゃありません!)」と、パランダ隊に扮したEKが歌いながら乱入します。そのまま一曲目「Tun Tun」を演奏しました。
その後約90分間、石橋の解説とともに全9曲を披露しました。EKの定番レパートリーやおろしたての曲など、様々なジャンルの曲で場を盛り上げます。クリスマスが近いので、ベネズエラのクリスマス音楽「ガイタ」や「アギナルド」といったジャンルを多く取り入れました。講義ということもあり、解説も文化的背景にも踏み込んだ深いものとなっていました。舞台に座ると時間の経つのはあっと言う間です。最後の一曲を終え、石橋がコンサートの終わりを宣言しました。
しかしパランダ隊とは、お金をもらうか、もてなしを受けるかをしなければ帰らないものです。そこで石橋からお金をねだり受け取ったEKは、楽しげにクリスマスソングを歌いながら退出していきました。きっと、次の場所でまたParranda Navideñaを仕掛けにいくのでしょう・・・。
かくして立教大学のレクチャーコンサートは無事終了し、EKにとって楽しい貴重な表現の経験となりました。招聘してくださった立教大学ラテンアメリカ研究所の飯島みどり先生、事務局の篠塚恵子さんほかスタッフの皆様、誠にありがとうございました。
(T. K.)