石橋 純 東京大学教養学部教授 主宰教員
Estudiantina Komabaは東京大学の正規科目「全学体験ゼミナール」として開講されている「ラテンアメリカ音楽演奏入門」の修了生が結成したベネズエラ音楽合奏団です。
全学体験ゼミナールとは東京大学のリベラルアーツ教育の理念を体現した特色あるカリキュラムです。高度な専門分野を持つ教員が、学術研究の現場から派生するさまざまな文化体験を文理の垣根を超えた大学1・2年生に提供するという、日本の大学ではきわめて珍しい、体験型の授業が実践されています。
スペイン語ならびにラテンアメリカ文化研究を専門とし、ベネズエラを調査フィールドとしている私は、民衆音楽と楽器の演奏を通じて、南米の文化を学生諸君に体験していただこうと「ラテンアメリカ音楽演奏入門」企画しました。日本では耳にする機会すら少ないベネズエラ音楽の演奏を習得した修了生は、100人以上巣立ちました。修了生たちが活動するEstudiantina Komabaは、日本各地で出張演奏したり、ベネズエラから来日するプロ音楽家と交流したりしています。なかにはベネズエラに渡航し、音楽研修を受け、ベネズエラ音楽を「一生のホビー」と定めたメンバーもいます。タンゴ、サルサ、サンバなどと比べてもベネズエラの音楽は遥かにマイナーな存在です。ベネズエラ音楽がマイナーな存在であるからこそ、そのメロディやリズムを奏で、楽しさを体験することは、異文化一般への敬意とそれを積極的に楽しむ感性を開くと信じています。

 

山本 卓登 学生代表

2018年度学生代表を務めます山本卓登です。
私たちはこれまで来日アーティストとの交流、日本全国の自治体や学校主催のレクチャーコンサートへの出演、フェスティバルへの出演、定期演奏会の開催を行い、今年で結成10周年を迎えます。10周年を迎えるにあたって、いま力を入れて取り組んでいる活動はベネズエラ音楽の輪を広げることです。ベネズエラ音楽に初めて触れる方を対象としたワークショップを、あるいは東京であるいは地方で開催しています。私たちの活動をきっかけとしてベネズエラ音楽を演奏する人が増えて欲しい、またそうした人が集まったグループが誕生してほしいと願っています。

ベネズエラ音楽にほんの少しでも興味をもたれた皆様に私たちの音楽をお届けするとともに、少しでも一緒に演奏する仲間を増やしたい。そんな思いを胸に活動を続けています。
東京大学教養学部地理・空間コース

 

髙田 あゆみ 音楽監督

当楽団の音楽監督を務めます、高田あゆみです。

私はベネズエラ音楽を演奏し始めてまだ1年と数ヵ月であり、日々新たな学びを得るとともにその多様な魅力に気づかされています。私が思うベネズエラ音楽の魅力の1つは、奏者と観客の境界が曖昧になりうる点です。その場に居合わせた人で即興で演奏をしたり、手拍子をしたり体を揺らしたりすることで、奏者と観客という区別を越えて、同じ空間を共有している一体感を感じることができます。
ぜひ、私たちとベネズエラ音楽の魅惑的な空間を体験しましょう。

東京大学文学部美学芸術学専修3年

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