2016年7月21日木曜日、川崎市の新百合トゥエンティーワンホールにてレクチャーコンサートを行いました。認定NPO法人かわさき市民アカデミーが主催する講座「世界の音楽文化」の第11回目「ベネズエラ音楽を知る」に、Estudiantina Komaba(EK)の主宰教員である石橋純が招かれ、その中でEKはゲストとして演奏しました。
当日はあいにくの雨だったのですが、愉快な仲間たちとともに、たくさんの楽器が濡れないように気を付けながら駒場から新百合ヶ丘まで電車で移動しました。まったりとした電車での移動はいいものです。
講座を担当する国立音楽大学教授の横井雅子先生による石橋の紹介ののち、レクチャーコンサートが始まりました。ご年配の方々が100人近く男女比半々で、お集まり下さいました。
まずは、日本で最も有名であろうベネズエラ音楽「コーヒールンバ(Moliendo cafe)」の演奏です。今回は、曲の最後のモントゥーノ部分で、歌手が即興で川崎のみなさんに語りかける日本語歌詞も披露しました。
続いて、ベネズエラの代表的な音楽ジャンル「ホローポ(joropo)」から「エロルサの祭り(Fiesta en Elorza)」、「キルパ(Quirpa)」を演奏しました。3拍子と2拍子が重なっているホローポのリズムを会場のみなさんに体感していただく、おなじみの「ホローポレクチャー」も行いました。会場の半分の方々が3拍子を、もう半分が2拍子を口ずさみ、それらが合わさるときの会場の一体感は何度味わっても面白いです。
その後、ベネズエラ風ワルツの「アンデスの三日月(Media luna andina)」、5拍子のリズムが特徴的なメレンゲから「黒い金(Oro negro)」、ホローポを踏まえた新リズムでボサノヴァらしさのあるオンダヌエバから「突然に(De repente)」、16世紀にスペインで流行した楽曲と、それに由来しているといわれるベネズエラ民謡を続けて演奏した「牛を見張れ~ポロ(Guardame las vacas ~ Polo)」、そして最後にカーニバルソングのカリプソ「グアヤナ・エス(Guayana es)」を披露しました。
そしてなんと、アンコールをいただきました。アンコールのことをすっかり失念しており、止まらない拍手を頂いたときは、うれしかったです。ここでは、みんなで大合唱するゴルペ・ラレンセというジャンルのアマリア・ロサ(Amalia rosa)を演奏しました。
こうして、様々なジャンルのベネズエラ音楽をいっぱいに詰め込んだ宝石箱のようなレクチャーコンサートを終えました。
コンサート慣れしたメンバーで終始なごやかに、適度な余裕のある良い演奏ができました。また、会場のみなさんも温かい雰囲気で楽しんで下さって、とてもすてきなレクチャーコンサートだったと思います。
最後になりますが、今回のレクチャーコンサートを行うにあたって、国立音楽大学教授の横井雅子先生、かわさき市民アカデミー事務局・清水弘恵様、同法人監事・佐野利勝様、そしてボランティアスタッフのみなさまに大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
(大平沙京)
キャスト一覧
平澤 樹乃:アルパ ギター クアトロ
小川 雅貴:歌 クアトロ
韓 智仁:マラカス ベース パーカッション
工藤 愛恵:歌
大平 沙京:キーボード バイオリン メロディカ マンドリン
荷方 なつみベ:ース パーカッション
立花 美幸:クアトロ マンドリン バンドーラ
石橋 純:講義 歌