2016年11月16日、東京大学駒場キャンパスに、コンサートツアーで来日中のベネズエラ音楽の巨匠チェオ・ウルタード、ダビ・ウルタードを招き、ワークショップを実施しました。

朗らかなチェオも、楽器を手に取ればその顔は真剣そのもの

 
 チェオ・ウルタードは当代随一のクアトロ、バンドーラ奏者です。多数の音楽家を輩出してきたウルタード家の中でも特に秀でた才能で、その名はベネズエラ全国で知られています。兄のクアトロ奏者ダビ・ウルタードとともに、コンサートツアーで日本各地を飛び回る中、Estudiantina Komabaのメンバーにその妙技の一部を伝えてくださりました
 ワークショップでは’’Seis guayanés’’、’’El diablo suelto’’、’’La Josa’’、’’Carnaval’’を教わりました。同年12月24日の第1回定期演奏会で演奏する楽曲も含まれており、受講生は食い入るように巨匠たちの言葉に耳を傾けていました。
——いい伴奏はソロ奏者の演奏を聴くところから始まる。ソロ奏者が音色やテンポに変化をつけた時、それに合わせて伴奏者も演奏の仕方を変えなければならない。そのためには普段から相手の癖を知り、自らもあらゆる変化に対応できる技術を身につけていなければならない。
天才チェオ・ウルタードを即妙なクアトロ伴奏で支える兄、ダビ・ウルタードの言葉は深く記憶に刻まれています。

踊りと音楽で賑わうパランダ

 ワークショップの後はご指導の返礼に宴会を催しました。マエストロたちにも演奏していただき、大にぎわいとなりました。異国の地で長距離移動を繰り返しながら、ステージでは圧巻のパフォーマンスを披露し、ワークショップでは丁寧に指導してくださる、そのような彼らの音楽家としての気概に少なからず感化されました。過密スケジュールでお疲れのところご指導くださり、誠にありがとうございました。

ご指導ありがとうございました!

(鈴木亮)
ワークショップ参加者
石橋純
内川友里
小川雅貴
韓智仁
鈴木亮
立花美幸
永田裕也
廣田菜摘
本條晴一郎
牧野翔
増田耕平
山口集
山本卓登

特別参加:出口泰司(セレステ)
(五十音順、敬称略)

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