今年新たにEKの一員となった3人による、2016年新入り歓迎&強化夏合宿についてのレポートです。

山楽荘さん、今年もお世話になります!
山楽荘さん、今年もお世話になります!

夏合宿の全体報告

 2016年9月8日から10日の3日間、御岳山の宿坊「山楽荘」で新入りの強化を主たる目的とする合宿を行いました。参加者は部分参加も含め22人、内3人が私のような新入りの8期であります。音楽を絶やさず、そして様々なレクリエーションを交えて行われたこの合宿は、演奏と異文化体験が両輪をなすエストゥディアンティーナ駒場らしいと言えるでしょう。

バンドーラの技の伝授
バンドーラの技の伝授

 今回の合宿で、新入りは演奏の面で2つの新しいものに挑戦することとなりました。1つは新ジャンルです。当楽団の基となるゼミではホローポやバルスといったジャンルを中心に演奏してきたのですが、ガイタやアギナルドといったベネスエラのクリスマス音楽に挑戦しました。始めこそ新しさに戸惑うことはあったものの、すぐに皆ラテンのリズムの虜になっていくのでした。そして新しい楽器への挑戦です。個人で弾いてきた楽器や今までの4弦楽器クアトロに加え、パーカッションにも取り組むことになりました。パーカッションと言っても、ブンバックやタンボーラといった太鼓類から棒の摩擦を空洞で増幅させるフーロ、金属製のギロとでもいうべきチャラスカ等々、多様です。各人に割り当てられた楽器と全力で悪戦苦闘することになりました。1日目の昼から2日目の夕方に亘る先輩メンバーの熱血指導の後、2日目の夕食前に宿の方などを迎えて発表会を行いました。楽しさと緊張感の入り混じる時は一瞬にして流れ、各人に課題とラテンのリズムを残しながら大成功で幕を下ろしたのでした。

少し緊張の発表会
少し緊張の発表会

 そして演奏よりも新しいものとの接触となったのがレクリエーションです。夜に好きな女性の部屋の前で歌うセレナータ、南 米式宴会のパランダ、アボカドを使ったベネスエラのワサカカや豆を煮こんだメキシコのフリホーレスを付け合せにした南米風バーベキューなど、どれも新入りにとっては魅惑的なものでした。

 猛烈な速度で接近する台風に肝を冷やしながらも、結局大雨に遭わずに済んだこと。夜遅くまで音楽をかき鳴らす集団を暖かく迎えてくれる宿の方々。このような場を創ってきた先達たち。様々なところへの感謝を忘れず、受け継いでいきたいという思いが日々募っていくのでした。
(8期 山本卓登)

EKでの音楽について

 9月8日から3日間、奥多摩の御嶽山へエストゥディアンティーナ駒場の合宿に行ってきました。駒場から大型バスとケーブルカーを乗り継ぎ、さらに15分ほど雨の降る山道を歩くと『歓迎 エストゥディアンティーナ駒場』の文字。夜遅くまで音楽活動をするであろう私たちを暖かく迎えてくださった山楽荘で、同じ東京とは思えない心地良い自然の中、音楽漬けの3日間を過ごしました。

大人数でのコーラスが特徴的な、ララ州のホローポを練習中
大人数でのコーラスが特徴的な、ララ州のホローポを練習中

 宿に到着して早々、新曲の練習が始まります。ガイタやアギナルドなど、日本で普通に暮らしていたら名前も知らないようなジャンルの曲を歌ったり弾いたり。私は4弦ギターのバンドーラジャネーラや、フーロという手の摩擦で音を出す太鼓に新しく挑戦しました。耳慣れない5拍子や見たこともない楽器に苦戦しましたが、どの曲もどの楽器も、やっていて楽しいという気持ちは変わりませんでした。また、私はサックスでのアドリブやアレンジにも初挑戦しました。バイオリンが弾ける新人の仲間と一緒になって、流れているコードを考えながら、リズムを感じながらなど、色々な要素に考えを巡らせながら吹くことに最初こそ戸惑いと不安がありましたが、先輩の指導のおかげもあり、練習していくにつれて段々と楽しいと感じられるようになりました。

 2日目の夜の発表会までの時間はあっという間で、観客として見に来てくださった宿の方やご近所の方へ感謝の気持ちを込めながら演奏しました。手拍子や踊りでお客さんと一緒に楽しむことができ、とても充実した演奏会でした。発表会が終わった後の宴会では、その場にいる好きなメンバーで好きな曲を夜中まで弾き続けました。新人の私はまだまだ知らない曲ばかりでしたが、先輩方の演奏はとても格好良く、本当に楽しい夜でした。

 最終日は河原でのバーベキューを行いました。肉を焼く人、川で遊ぶ人、音楽を奏でる人。私はずっと音楽班の近くでOBの演奏を聞いていました。ギターやクアトロの奏法の個人的なレクチャーは貴重な体験でした。

 今まで自分がやってきた吹奏楽部などでの活動とは全く違う、自由に楽しく音楽を演奏するという経験は新鮮なもので、これからもこの団体で音楽を楽しみたいと思いました。

自由に楽しく
自由に楽しく

(8期 松下佑理子)

レクについて

 EK合宿の主たる目的は新人の育成にありますが、練習以外のレクも大きな魅力です。その中で特に印象的だったのが三日目に行った滝行と南米式バーベキューです。

毎年恒例の南米式バーベキュー!
毎年恒例の南米式バーベキュー!

 三日目の早朝、有志5名が男子は褌、女子は白装束に着替え集合し、武蔵御嶽神社の神主である宿主による禊を宿の居間で受けて滝行へ出発しました。滝までの道中では日の出の光が雄大な森に差し込む時間に重なっており、全身で奥多摩の自然を感じることができました。目的地の滝に到着すると神主さんの指導のもと滝行を行いました。水温はかなり低く、水量も例年より比較的多めとのことでしたが、何度か繰り返して滝に打たれるうちに全身の感覚が研ぎ澄まされ、滝行を終えた後は不思議と体の芯からぽかぽかと暖かさを感じました。人生初の滝行は自然を全身で感じられる良い体験となりました。

 また、EKは「食」に強いこだわりを持つ団体であることを痛感したレクが南米式バーベキューです。南米式バーベキューとは巨大な牛肉の塊とソーセージを炭火で焼き、味付けは塩のみというもので、日本で行われる焼肉とは異なる、非常に豪快な料理であり、これに加え肉に合わせるワカモレと呼ばれるソース、豆の煮込み料理のカラオタを手作りします。筆者は肉を焼く担当になったのでバーベキューに造詣の深い先輩方からレクチャーを受けながら、シンプルな味付けながらも肉の強い旨味を最大限に引き出す焼き加減を追求しました。料理の他にもモヒートを始めとしたお酒、パペロンコンリモンと呼ばれるベネズエラのソフトドリンクが用意され本格的なラテンアメリカ式の食事を楽しみました。

宴には音楽が必要不可欠
宴には音楽が必要不可欠

 この調理から食事の間にも絶え間なく音楽が演奏されるのがこの団体の特徴です。屋外のキャンプ場で終始ラテンのリズムをかき鳴らし続ける陽気な団体はキャンプ場で圧倒的な存在感を出していました。陽気なベネズエラ音楽に体を揺らしながら、本格的な南米料理を楽しむ経験は他ではなかなかできない貴重な経験となり、EKの活動の醍醐味を身を以て知ることができました。
(8期 永田裕也)

充実の3日間でした
充実の3日間でした
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