2018年12月23日(日)、R’sアートコート(労音大久保会館)にてエストゥディアンティーナ駒場(EK)の第3回定期演奏会 「集う 高まる はじける 至福と熱狂のクリスマスパーティ」を行いました。
長い時間をかけて準備を進め、いよいよ迎えた本番当日。華やかな衣装を身にまといながら、多種多様な楽器を抱える私たちの先には、開演を待ちわびている多くのお客様がいました。

全体集合写真

第1回、第2回と成功を収めた定期演奏会は今年で3回目となります。年ごとに新たなメンバーが加入し、新たな曲を演奏することとなっている定期演奏会は、1つとして同じものはなく、それぞれがそれぞれのテーマを持って行なわれております。
今年のテーマは、「集う 高まる はじける 至福と熱狂のクリスマスパーティ」。これまで出会ったことのない人どうしが、今年1度きりのクリスマスパーティに集い、ともに音楽を楽しむことで気持ちを高め、感情をはじけさせ、一緒に至福のひと時を過ごすという意図が込められています。

Aguinaldo Medley

第1部は、ベネズエラのクリスマスソングの定番である「Tun tun トゥントゥン」で始まり、ベネズエラの国民音楽と言われるホローポ、5拍子を基調とした軽快なリズムを奏でるメレンゲなどが奏でました。さらに、今年EKにてワークショップを行い、楽曲を教えてくださった、フルート奏者オマール・アコスタのオリジナル曲から2曲、「Vals de Lucíaルシアのバルス」と「Lilly リリー」が演奏しました。EKのベテラン勢で演奏された「Zumba que zumbaスンバ・ケ・スンバ」は、荒々しいスペイン語による歌声が響き、圧巻の演奏となりました。

Zumba que zumbaを演奏

小編成中心の第1部に対し、第2部からは大編成を中心に、「Moliendo café コーヒー・ルンバ」から始まって、賑やかなゴルペ・ラレンセ、リズミカルなクリスマスソングとしてアギナルドメドレー、お祭り騒ぎのようなガイタメドレーが演奏された他、ベネズエラ出身のアンサンブル・ララ・ソモスから教わった、「Golpe Tocuyano トクヨのゴルペ」も演奏しました。
曲を一つ終えるごとに会場の拍手は次第に大きくなり、最後には146人という会場中全ての人が立ち上がって、アンコールを求める声で一杯となりました。そして、最後の最後に、カリプソメドレーを演奏しました。舞台の上と観客席が一体となり、気分は高揚、心は弾け、会場は至福と熱狂で一杯となり、EKの第3回定期演奏会は幕を閉じました。

客席と舞台が1つになった

今年1年の集大成としての定期演奏会は多くの人に支えられて開催できたと思います。技術伝承をしてくださったフルート奏者オマール・アコスタさんやアルゼンチン出身のセルヒオ・メネンさん、ベネズエラ発のアンサンブル・ララ・ソモスといった来日アーティストの皆さま、歌詞提供してくださったファミリーグラウンドのカルロス・ロンドンJr.さん、会場の提供および当日業務への協力をしていただいたR’sアートコートのスタッフの皆さま、写真撮影に協力していただいたアルゼンチンレストランCosta latina(東京都目黒区駒場)、そしてご来場いただいた観客の皆さま。
今回の定演に限らず様々な人の助けを借りながら続けてこられたEKは、今までのあり方を継承しつつも、さらなる進化を遂げて、ベネズエラ音楽を演奏し続けていきます。
そして来たる2019年12月22日には今回と同じ会場、R’sアートコートにて「第4回定期演奏会」を開催いたします。また楽しいコンサートをお届けしたいと思っておりますので、次回も是非足をお運びください。
そして、今後ともEKをよろしくお願いいたします。

最後に私ごととなってしまうのですが、懇切丁寧なご指導をいただいた石橋先生にも感謝の意を述べたいと思います。スペイン語履修経験のない私にとって、スペイン語による歌唱、その上アギナルドというあまりに馴染みのないジャンルの曲を歌い上げることは、大きな困難でありました。それでも毎週スペイン語の発音からアギナルドのリズムの感じ方まで指導してくださった先生のおかげで、当日は自分の中で1番のショーを演じられたと思っております。
EKに所属する1人のメンバーとして、私自身もこれから歌い手として、演奏者として、成長できたらと思っております。

Tun tunを歌唱

{キャスト/スタッフ}
山本 卓登:学生代表、プロデューサー、クアトロ
高田 あゆみ:音楽監督、A&R、ベース
渡邉 美咲:演出、衣装、照明プランニング
平居 香子:舞台監督
姫野 ソフィア 聖佳:音響チーフ、マンドリン、マラカス、パーカッション
岡根 朝樹:広報チーフ、バンドーラ、クアトロ
越後 望実:広報サブチーフ、歌、クアトロ、パーカッション
日山 美沙:グラフィック・デザイン、歌、フルート
工藤 愛恵:プログラム作成、歌、パーカッション
菊地原 宏太:広報、メイク、歌
内川 友里:メイク、歌
増田 耕平:動画撮影、歌
藤井 健太朗:歌
金沢 直晃:音響、バンドーラ
陽 東旭:チケット管理、アルパ、パーカッション
濱 祐輝:ロジ・楽器管理、フルート、クアトロ
廣田 菜摘:会計、トランペット、パーカッション
田中 嵩之:物販チーフ、トランペット
鈴木 亮:キャストマネージャー、影アナ、バイオリン、クアトロ
可兒 和希:広報、動画撮影、クアトロ、パーカッション
陳 暁穎:ロジ・楽器管理補佐、メイク、クアトロ、マラカス、パーカッション
長田 隆斗:音響、マラカス、パーカッション
荷方 なつみ:ロジ・楽器管理補佐、ベース
林 蛍都:コーラス
韓 智仁:総合アドバイザー、歌、マンドリン、クアトロ
杉山 琴美:司会
大越 俊輔:照明操作
亀山 裕貴:受付
牧野 翔:スチル撮影
石橋 純:主宰教員、スペイン語歌唱指導、動画撮影

{曲目一覧}
・Tun tun トゥン・トゥン(Aguinaldo)
・Fiesta en Elorza エロルサの祭り(Pasaje)
・La potra zaina 栗毛の牝馬(Pasaje)
・Vals de Lucía ルシアのワルツ(Vals)
・Lilly リリー (Danza)
・Pajarillo verde 緑の小鳥 (Joropo oriental)
・Quinta Anauco キンタ・アナウコ (Onda nueva)
・El frutero 果物売り(Merengue)
・Zumba que zumba スンバ・ケ・スンバ (Joropo recio)
・Moliendo café コーヒー・ルンバ(Orquídea)
・Los grifiñafitos ロス・グリフィニャフィトス(Golpe larense)
・Golpe tocuyano トクヨのゴルぺ(Golpe larense)
・Cantemos~Din din din~Luna decembrina アギナルド・メドレー(Aguinaldo)
・La cabra mocha~Gaita onomatopéyica ガイタ・メドレー(Gaita)

(文:菊地原宏太)

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