2016年12月10日土曜日、立教大学池袋キャンパスでレクチャーコンサートを行いました。楽団の主催教員・石橋純が立教大学で担当している「ラテンアメリカ論」の補講として開催されたコンサートで、今回は「南米ベネズエラのクリスマス音楽」と題し、エストゥディアンティーナ駒場(以下EK)はこの時期に合わせたクリスマス音楽を含む全9曲を演奏しました。
受講者はおよそ20人ほどで、私たち演者との距離も近く講義はアットホームな雰囲気で始まりました。定期演奏会を2週間後に控えていたこともあり、定期演奏会で演奏する曲が中心のコンサートとなりました。
一曲目にはEKでも多く取り上げている 「Moliendo café (コーヒーをひきながら) 」を演奏しました。私はクアトロを担当したのですが、人前でのクアトロの演奏は8月の成果発表コンサート以来初めてだったため、とても緊張しました。
その後、石橋によるそれぞれの楽器・楽曲の解説とともに全9曲を披露しました。クリスマスの音楽としてベネズエラで親しまれているジャンル、ガイタ(gaita)からは「Sin rencor (未練を捨てて) 」、アギナルド (aguinaldo) からは「Tun Tun (トゥントゥン) 」「La gaviota (かもめ) 」を演奏しました。大人数でのコーラスやたくさんのパーカッションによる演奏で、賑やかな曲の雰囲気をお届けできたのではないでしょうか。
また、アンコール前最後の曲は、2016年秋に来日したGuacoから直接教えを受けた「Cepillao (かき氷) 」でした。一ヶ月ほど前のワークショップを思い出すと同時に、自分たちの演奏活動は多くの人に支えられて成り立っているのだと実感しました。
個々の演奏にそれぞれ反省はありましたが、EKで活動しはじめて1年目の私にとって本番という緊張の中で演奏をやり遂げたことは大きな自信になりました。
ラテンアメリカの音楽の中でもベネズエラ音楽はメジャーとは言えないかもしれませんが、受講者の方々に少しでもその魅力を伝えられていたら嬉しく思います。
クリスマスソングのジャンルであるガイタやアギナルドについては、本ホームページの以前の記事で詳しく解説しています。そちらもお読みいただければ幸いです。
曲目一覧
Moliendo café (コーヒー・ルンバ)
Traigo polvo del camino (旅路の土をまとって)
La mariposa (ラ・マリポーサ)
Carmen (カルメン)
La gaviota (かもめ)
Tun tun (トゥントゥン)
Sin rencor (未練を捨てて)
Cepillao (かき氷)
Los Grifiñafitos (ロス・グリフィニャフィトス)
キャスト : 担当楽器
韓智仁 : クアトロ、マンドリン、パーカッション、コーラス
鈴木亮 : クアトロ、マンドリン、バイオリン
小川雅貴 : ボーカル、クアトロ、パーカッション、コーラス
林蛍都 : ボーカル、パーカッション、コーラス
工藤愛恵 : ボーカル、コーラス
内川友里 : ボーカル、コーラス
増田耕平 : ボーカル、パーカッション、コーラス
山本卓登 : バイオリン、コーラス
松下佑理子 : バンドーラ、アルトサックス、パーカッション、コーラス
廣田菜摘 : クアトロ、トランペット、パーカッション、コーラス
寺島一樹 : ボーカル、パーカッション
荷方なつみ : ベース、パーカッション、コーラス
大平沙京 : ピアノ、パーカッション、コーラス
田中嵩之 : ボーカル、トランペット、パーカッション、コーラス
山口集 : ベース、パーカッション
永田裕也 : パーカッション、コーラス
日山美沙 : コーラス
豊田健 : アルトサックス
石橋純 : 講義、ボーカル、パーカッション
(文 : 廣田菜摘)